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【1】-1 食行動と消化管のカンケイ

(1)消化管ってなんだろう?

摂食障害は、消化・吸収するための器官である消化管と密接な関わりがあります。
過食する、食べて吐く、チューイングする、絶食する、これらの症状全てに消化管が関わっています。
私たちがごくんと嚥下したものは、その後、私たちの体内でどうなっていくのでしょうか。
私たちが口にした食べ物は、消化するためのクダ(消化管)を通り必要な栄養素が体内に取りこまれた後に、便として排泄されます。
私たちの身体には、口から肛門まで1本のクダが通っています。
これが消化管です。

(2)食べ物が消化されるまで

消化管は、上から、口(口腔)→のど(咽頭)→食道→胃→小腸→大腸→肛門、という器官になっています。
食べ物は、まず口で咀嚼されます。
咀嚼され柔らかくなった食べ物が、のど、食道を通って胃に溜まります。
胃で胃酸によって消毒された食べ物は、すこしずつ小腸に流れ込んでいきます。
小腸では、胆のうや膵臓からの消化酵素が分泌されています。
胃に溜まった食べ物が小腸にゆっくりと運ばれ、消化酵素にさらされることで、食べ物の栄養分が小腸を通して体内へと穏やかに消化吸収されていきます。
大腸では食べ物の水分などが吸収されます。
食べ物は最後には便塊となって肛門から体外に排出されるのです。
食行動の異常は、これら消化管そのものに大きな負担をかけ、消化機能に変調をきたします。