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【10】-8 糖尿病と摂食障害の解決策

早急に摂食障害の症状を止める

糖尿病と摂食障害は、非常に取り合わせの悪い病気で、お互いがお互いの病状を悪化させるということを説明してきました。
糖尿病の中でも、2型糖尿病、妊娠糖尿病について言えば、過食や過食嘔吐は発症要因のひとつです。
おそらく、この悪循環を断ち切るのに最も良い方法は、できるだけ早く、我慢せずに、過食や過食嘔吐症状を止めることです。
すでに経験済みの方もいるでしょうが、自己流で症状を止めようとしたり、入院するなどして無理やり症状を抑えつけると、その後、倍返しのように過食や過食嘔吐が増えるでしょう。
摂食障害の患者数に比し、摂食障害に適した治療を行える医療機関が圧倒的に少ない状況が続いています。
その上、摂食障害に向けた専門治療の多くが、「過食を抑えつけない」ことを前提としており、「我慢せずに過食や過食嘔吐症状をいち早く止める」ということを目的としていません。
早く、楽に、過食を止めるための方法論が無ければ、この前提も致し方のないことでしょう。
できるだけ早く症状を止めることを目的としていない治療では、過食や過食嘔吐が糖尿病の病状を刻一刻と悪化させるのを待つだけになります。

糖尿病を進行させないために

治療の成果が表れるまでに長い時間がかかるのは、たとえ摂食障害単独であったとしても、非常につらく、苦しいものです。
そういった治療を続けられる摂食障害の患者さんは、むしろ少数派でしょう。
1回1回の過食や過食嘔吐が、糖尿病合併症の発症や進行に関わっている方にとって、過食や過食嘔吐症状を、我慢することなく、いち早く止められるかどうかは、それこそ死活問題です。
糖尿病の発症を予防したい、妊娠糖尿病を経験した、すでに糖尿病を発症していて、それでも止まらない過食や過食嘔吐に苦しんでいる方は、我慢せずに過食をいち早く止められる治療機関を見つけることです。
摂食障害治療において、我慢せずに症状を止めることは非常に重要なことですが、糖尿病などの身体疾患を合併している場合、抑えつけずにいち早く過食を止めることは、急務です。
過食衝動を無くすことで、いち早く過食を止めることができ、我慢することなく、自然に、過食や過食嘔吐は止まり続けます。