【17】-8 結婚・妊娠などの前に目指すのは、摂食障害・過食症・拒食症の完治
(1)過食衝動を無くせば・・・
妊娠という大きな負荷に耐え、健康で頑丈な赤ちゃんを安全に産むには、摂食障害・過食症・拒食症を完治させることです。
少なくとも、過食衝動、やせ衝動を無くし、症状を楽に安定的に止めなければいけません。
さもなくば、妊娠期間も過食・過食嘔吐・チューイング・下剤、利尿剤の誤用に振り回され、妊娠に望ましい体重増加も果たせず、常位胎盤早期?離など恐ろしい妊娠合併症に陥る危険があります。
過食衝動を無くせば、ガマンせず、安定的に過食・過食嘔吐・チューイング・下剤や利尿剤のあやまった使用を止めることができます。
我慢することなく過食・過食嘔吐・チューイングを止められれば、症状をがまんすることによるストレスや、症状に伴う罪悪感、自己嫌悪など辛い気持ちから解放されます。
過食衝動が無ければ、過食のスイッチにおびえることもなく、妊娠中、母児双方にとって望ましい体重の変化を達成しやすくもなるでしょう。
(2)幸せな妊娠生活を過ごすために
過食や過食嘔吐、下剤・便秘薬・利尿剤の乱用が医療者にいつバレるかと、妊婦健診、体重測定、尿検査、血液検査の当日やその前後を、びくびく、ひやひやして過ごしていませんか。
過食のスイッチに怯え、やせ衝動に支配され、何をどれだけ食べたらいいのか良く分らないまま、漠然とした不安、恐怖に苛まれながら過ごしていませんか。
血のにじむような努力とともに、数字上では母体として良好な体重増加を果たしていても、過大な心理的ストレスがかかってしまっては、早産のリスク、他の危険な妊娠合併症のリスクがいや増すだけです。
摂食障害・過食症・拒食症に侵された状態で妊娠するということは、個人として病気のリスクを背負うことに加え、母体としての摂食障害・過食症・拒食症合併妊娠のリスクを背負うことにもなります。
恐ろしいことに、その負荷は単なる足し算で済まされません。
妊娠を考えるのならば、その前に、摂食障害・過食症・拒食症を完治させましょう。
完治していれば、妊娠した母親として、身体が求めるままに、求める物を、求める分だけ食べることができます。
母親が心身ともに安定した状態で、安心して、幸せな妊娠時期を過ごすことこそ、おなかの赤ちゃんが健やかに成長し、生まれてからも丈夫で健康な体に恵まれるために必要不可欠なことです。
(3)10カ月の間にするべきこととは
妊娠中に摂食障害・過食症・拒食症を発症した方、自分が病気だとは思わずに妊娠に至った方もいるでしょう。
そういった方が、まずすべきことは、一刻も早く、ガマンせずに、過食・過食嘔吐・チューイング・ 下剤や利尿剤の誤用を止める、止め続けることです。
医療ができること、できないことについて見極めましょう。
妊娠期間は10カ月ほどあります。
数日間過食嘔吐を我慢できない人が、妊娠しているからといって、280日連続で過食嘔吐を我慢できるわけがありません。
我慢できたとしても、むしろ、症状を我慢することによるストレスがつのり、それが妊娠経過を危険なものに変えかねません。
妊娠期間を乗り切ったとしても、それで終わりではなく、その先には、子育てに追われる日々が待っています。
妊娠のつわりと同様、子育てのストレスは、症状再発、増悪のきっかけのひとつです。
ガマンせずに症状を止めるには、過食衝動を無くすことです。
過食衝動を無くし、早く、楽に過食・過食嘔吐・チューイング・下剤や利尿剤の誤用を止めましょう、止め続けましょう。
楽に症状を止めたうえで、医療や地域、周囲から適切なサポートを受け、安らかに、妊娠経過を過ごすことです。
(4)結婚・妊娠・出産で摂食障害が治る?
健康な女性にとっても、妊娠、出産、子育ては人生を大きく変えることもあるライフイベントです。
摂食障害・過食症・拒食症の状態で、妊娠、出産、子育てにのぞむのはやめた方が良いでしょう。
症状のせいで、自分自身にも後遺症が残る危険性もあり、まして、子どもにまで、後遺症が残り、一生ものの障害を背負わせることになったら・・・
後悔してもしきれない状況、責任をとることすらできない自分の状況に、あなたは耐えられますか。
結婚すれば、
妊娠すれば、
子どもが生まれれば、
過食や過食嘔吐など自分の悪い癖が治るのではないか、と期待する方はたくさんいますが、結婚しても、妊娠しても、子どもができても、摂食障害・過食症・
拒食症が治ることは絶対にありません。
一時的に変化があったとしても、過食衝動を無くさない限り、いずれ再発します。
大きな人生の節目を迎える前に、摂食障害・過食症・拒食症を完治させることをお勧めします。
(5)人生の大きな節目を迎えるためにこそ症状を止める
摂食障害を治さずにさまざまな人生の節目を迎え、家族を増やしていくことは、あなたの過食・過食嘔吐・チューイング・下剤や利尿剤の誤った使用が増える危険、ほかにも依存が拡がる重複依存、多重嗜癖の危険を多く孕みます。
摂食障害・過食症・拒食症は、あなたのみならず、あなたの愛する家族をも巻き込んで、あなたの望まぬ結果を次々と産むことになるでしょう。
愛する家族がいて、過食・過食嘔吐・チューイング・下剤や利尿剤の誤用が止められずに苦しんでいる方、
現在妊娠していて、症状がやめられない、止まらない方、
この先の結婚・妊娠に備え、その前に過食・過食嘔吐をなんとかしたい方、
愛する家族がいればこそ、妊娠していればこそ、人生の大きな節目を迎えるためにこそ、まずは、過食衝動を無くし、楽に、さっさと症状を止めましょう。
過食衝動を無くせば、ガマンすることなく、早々に、過食・過食嘔吐・チューイング・下剤や利尿剤の誤用が止められます。