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【14】-5 摂食障害と口内トラブル

(1)過食嘔吐、過食のみでもむし歯、歯周病のリスクとなる!

チューイングでむし歯、歯周病になりやすいしくみを見てきました。
これらのしくみを見れば、チューイングだけではなく、過食のみでも、過食嘔吐でも、むし歯、歯周病のリスクとなることが分かると思います。
過食、過食嘔吐でも食べ物が口内に存在する時間は長く、過食するものに甘いものが多ければ余計に、むし歯になりやすいでしょう。
過食嘔吐では、胃液が口内に流れ込み、酸によるダメージも加わるので、口臭、酸蝕歯、むし歯など口内のトラブルはさらに増えます。
また、過食嘔吐でもチューイングのように小腸に食べ物がほとんど流れ込まない状態になったり、低血糖となれば、消化管、腸の働きが低下し、腸管免疫の働きが落ちて、歯周病になりやすかったり、悪化しやすくなるでしょう。
過食嘔吐にチューイングが伴えば、むし歯、歯周病の爆発的な悪化も心配されます。
嘔吐やチューイングが見られない過食のみの場合でも、反応性低血糖が見られたり、血糖コントロールが不良であることが多く、腸管免疫の働きが落ちて、歯周病を発症しやすいことが予測されます。

(2)美しい口元、歯、きれいな息を手に入れるには

チューイング、過食嘔吐でやせても、口元から嫌なにおいが漏れていたり、むし歯だらけの口元では、美しくなれたとはとても思えないはずです。
過食、過食嘔吐、チューイング症状がある場合、定期的に歯科の診察・治療を受け、口内のメンテナンスを行うことは大事なことです。
しかし、摂食障害の患者さんにとって、歯科医師に病気や症状について打ち明けることはとても難しく、症状に悩まされながら歯科に通院するのも大変なことです。
「過食嘔吐やチューイングがバレて医者から怒られるのでは?」と心配している方もいます。
歯科医師や歯科治療に対して、パニックを伴うほどの不安、恐怖を持っている場合もあります。
また、過食や過食嘔吐、チューイングがありながら、むし歯、歯周病の治療を行うのは、大穴の空いた風呂桶にお湯をためるようなもので、非常に効率が悪いでしょう。
まずは過食衝動を無くし、過食、過食嘔吐、チューイングをピタリと止めることです。
衝動に煩わされず、症状も止まり続ければ、心身にゆとりが生まれます。
そうすれば、歯科医師に必要なことを話せるようになったり、歯科に通院する余裕もでてくるでしょう。

(3)過食衝動を無くせば心理的にも経済的にも余裕が生まれる

無理やりチューイング、過食嘔吐、過食を止めようとしたり、症状をガマンしようとすると、結局は症状が増えてしまいます。
過食衝動を無くさずに症状を止めると、ふくれあがった過食衝動に飲み込まれ、症状が暴発し、爆発的に増加しかねません。
無理やりでなく、我慢もせずに、チューイング、過食嘔吐、過食を止めるには、なにより過食衝動を無くすことです。
美しい歯、美しい口元、美しい息を手に入れたければ、まずは、一刻も早く、ムリせず、ガマンもせず、チューイング、過食嘔吐、過食を止めることです。
ムリせず症状を止め続けることで、得られる効果は測り知れません。
罪悪感や後ろめたい気持ちがなくなったり、時間やお金、気持ちに余裕がでてきます。
そうすれば、あなた本来の、魅力にあふれた笑顔が自然にこぼれるようになるでしょう。