摂食障害のホームページ



過食症の便秘

自律神経と便秘の関係

摂食障害の方で、便秘に悩む方がたくさんいます。

なぜ摂食障害に便秘が合併しやすいのでしょう。

私たちの身体の中の消化管は、食物塊や便塊を口から肛門に向かって動かすような「ぜん動運動」をします。

この「ぜん動運動」は主に自律神経の支配を受けおり、私たち自身の意思でどうこうできるものではありません。

摂食障害の症状である過食嘔吐、普通食嘔吐によって、消化管の通常の「ぜん動運動」と逆の方向の現象が起こります。

胃や食道が通常とは真逆のぜん動運動を強制されることによって、自律神経系と消化管の相互作用のバランスが崩れて、便秘につながる可能性があると思います。

また、睡眠障害がある場合や、夜中に症状(過食、過食嘔吐、チューイング)が出るような人、夜中の症状の結果としての睡眠不足は、自律神経のバランスが崩れるので、これも便秘の原因になります。

心身症である過敏性腸症候群を合併している摂食障害の方も多く、過敏性腸症候群の症状のひとつに便秘があります。

摂食障害の方の便秘は、過食症・拒食症の症状や合併症と深い関わりがあります。

摂食障害の症状である過食や過食嘔吐、チューイングを減らしたり、止めたりすることが、便秘の改善にも役立つでしょう。