摂食障害のホームページ



【13】-5 病識を持つために

過食衝動を無くし、いち早く症状を止めるということ

過食衝動を無くし、過食、過食嘔吐、チューイング症状を止め続けることができれば、患者さん自身、まず、一旦落ち着くことができます。
症状に溺れていたせいで鈍っていた判断力も改善するでしょう。
ここで重要なのは、過食衝動を抑えつけないということです。
摂食障害、過食症の患者さんの多くが、自分ひとりで症状をなんとかしようとしますが、その傾向こそが、症状の増加に一役買っています。
なぜなら、摂食障害、過食症の方が自分の力で症状を止めようとすると、過食衝動を抑えつけようとする以外に方法が無いからです。
そもそも自分でコントロールできないのが過食衝動で、一時的に抑えつけられたとしても、冷静になるどころか、食べたい気持ちで頭がいっぱいになり、それが爆発して何倍にも症状が膨れ上がり、それに苦しめられる、という結果になるだけです。
私自身、何度も経験しました。

過食衝動を無くせば、過食、過食嘔吐、チューイング症状は無理なく自然に止まります。
過食衝動に煩わされずに症状が止まり続ければ、冷静に客観的に現状を把握でき、そこから最善策を練り、治すための具体的な行動を取りやすくなるでしょう。
摂食障害、過食症を放置すればしただけ、冷静で客観的な視点、適切な判断力、建設的な行動力等、治すために必要な力がすり減って行きます。
治すために不可欠な力が残されているうちに、過食衝動を無くし、症状を一刻も早く、楽に止められる治療機関を見つけましょう。